長時間座っても疲れない椅子はどう選ぶ?
在宅ワーク・デスクワークや勉強におすすめの椅子

みなさんは1日何時間、椅子に座っているでしょうか。例えば1日8時間、在宅ワークで椅子に 座る場合、5日間で40時間にもなりますよね。在宅ワーク・テレワークが続き、オフィスで勤務していたころよりも身体の疲れを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

実は、今お使いになっている椅子に疲れの原因があるかもしれません。睡眠の質を高めるためにベッドやマットレス、枕にこだわるように、椅子も身体の疲れを軽減するために慎重に選ぶことが大切です。今回は、そんな在宅ワーク・テレワークをしている方や、家で勉強をしている方に向けて、疲れにくい椅子を選ぶヒントをお伝えしたいと思います。

 

 

椅子に座っていて疲れてしまうのはなぜ?

 

そもそも、在宅ワーク・リモートワーク中に椅子に座っていて、身体が疲れてしまうのはどうしてでしょうか。考えられる理由を一つずつ見ていきましょう。

 

 

長時間座ることを想定されていない

在宅ワーク・リモートワークでお使いになっている椅子が、長時間座ることを想定されていない可能性があります。例えば、座面にクッション性がないダイニングチェアをお使いの場合、腰や背中に疲れが感じられることもあるでしょう。また、ご自身の身長や体格・体形に合わせて調節できない椅子の場合、違和感が続いて疲れやすくなることも考えられます。

 

作業するときの姿勢に合っていない

食事をするときやリラックスしてテレビを見るときと、机に向かってパソコン作業をするときでは姿勢が異なりますよね。ダイニングチェアやソファは、それぞれの用途や求められる感覚に適した構造・形・素材が選ばれています。逆に、仕事用の椅子は、机に向かってパソコン作業や事務仕事をする人の姿勢に合わせて必要な機能を備えてつくられています。

 

椅子の大きさが合っていない

例えば、家族で同じ椅子に座っているとき。全員が座り心地よく感じるということは、なかなかないかもしれません。映画館や飛行機などの椅子もそうですよね。それは、一人ひとり身長や体形・体格が異なることが大きな理由です。短時間であれば気にならなくても、身体に合っていない椅子に長時間座り続けると、疲れを感じやすくなります。

 

座面の形や素材が合っていない

あまり意識したことがないかもしれませんが、疲れにくさのポイントとして座面があります。椅子の座面や形には、さまざまなタイプのものがあります。座面の大きさ・奥行やクッションの厚さも違いますし、柔らかい・堅いといった座ったときの感覚も異なります。素材も、仕事用の椅子によく使われている通気性の高いメッシュ素材のものや、木製、レザー製などがあります。座面の形や素材が合わないと、長時間座ることでストレスが高まり、疲れにつながる可能性があります。

 

正しい座り方ができていない

ここまで疲れやすい原因を、椅子そのものに注目して整理してきましたが、座り方も疲れやすい原因になります。ついつい集中していると、猫背になってしまったり椅子の上であぐらをかいてしまったり…誰でも悪いクセがあるものです。それが長時間続くと、首、腰、背中などに疲れが出やすくなります。正しい座り方のポイントは、椅子に深く腰をかけて骨盤を起こす、前屈みにならずに背筋を伸ばす、です。かんたんですので覚えておいてくださいね。

 

 

快適な椅子選びはここをチェック!6つのポイント

 

それでは、長時間座っていても疲れない椅子はどのように選べばいいのでしょうか。ここでは、6つのポイントをご紹介します。

 

 

1.机の高さ

まずは、仕事をするときに使用する机の高さを確認してみましょう。ローテーブルなどではなく一般的な机であれば、椅子の高さを調整することで、正しい姿勢を保ちやすくなり、疲れも軽減することができます。

 

2.背もたれのタイプ

在宅ワーク・テレワーク用の椅子の背の高さは、ローバック、ミドルバック、ハイバックと大きく3つに分けられます。仕事、勉強、ゲームなどをするために長時間座る方には、リラックスして椅子の背に体重を預けられるハイバックタイプが選ばれています。高機能モデルの場合、体重感応式シンクロロッキングが採用されていることもあります。これは、座るだけで自動的にリクライニングの強度が調整されるため、自分で操作する必要がありません。

 

3.アームレストの有無

アームレストとは、肘掛けのことです。普段、あまり意識して使っていないかもしれませんが、実は大きな役割があります。机と同じ高さに調整して、肘を置きながらパソコン業務を行うと、腕や肩の疲れを和らげることができます。

 

4.背もたれや座面の素材

椅子の背もたれや素材には、さまざまなタイプのものがあります。これは、見た目だけではなく、機能的にも意味があります。例えば、長時間座る方によく選ばれているメッシュタイプの座面は、通気性が高いことがポイントです。ウレタンタイプの座面は、座ったときに衣服に毛玉ができにくいため選ぶという方もいます。また、背もたれは強靭さと通気性を兼ね備えたエラストマー素材や、優しい印象がする生地タイプのものなどがあります。快適に感じられるものを選ぶことで、疲れを軽減することができるでしょう。

 

5.座ったときに足が床につく

座る姿勢にもつながりますが、足をぶらぶらさせた状態では正しい姿勢を保ちにくいため疲れやすく、集中力が散漫になりがちです。座面の高さや奥行調節が可能で、足の裏が床にしっかりとつくものを選びましょう。

 

6.リラックスした姿勢もとれる

特に在宅ワーク・リモートワークは、会議室への移動や外出機会が減るため、座っている時間が長くなりがちです。椅子に座った状態でリラックスできるようになれば、リフレッシュにもなりますし、身体が疲れにくくなります。リクライニング機能に注目して選んでみると良いですね。

 

 

長時間座っていても疲れにくい!おすすめの椅子

 

疲れにくさに注目した在宅ワーク・テレワーク用の椅子選びのポイントをお伝えしたところで、イトーキがおすすめする椅子をご紹介します!

 

正しい姿勢を保ちやすい!【アクトチェア】

Actチェア(アクトチェア)は、正しい姿勢を保つことで、長時間座っていても疲れにくい座り心地を実現した椅子です。ピポット構造という座る人の肩の回転に合わせてしなやかに回転する背の部分の工夫や、座った状態で奥行調節できる座面、ワンアクションで自在に動かすことができる肘掛けなど、身体にかかる負担や疲労を緩和するために必要な機能を備えています。

 

タブレット操作をするときも快適!【ノートチェア】

nortチェア(ノートチェア)は、長時間座る方に適した各種調節機能を備えています。例えば、肘掛けを後方に動かすことができるため、タブレットやスマートフォンなどを操作する際に、背もたれに体重を預けてリラックスした状態で作業することができます。背もたれがファブリックで覆われているため、ご自宅などのカジュアルな空間に合わせやすいデザインも人気です。

 

 

疲れやすさを解消するためにできること

 

ここまで、疲れやすさを軽減するための椅子選びについて解説しました。最後に、椅子選び以外で、工夫してみたいことをご紹介します。

 

 

1.パソコンの高さを調節する

パソコンの画面は、眼から40cm以上の距離を取ることが推奨されています。また、画面の上端は、眼の高さまでが良いとされています。ご自身がどのようにパソコン作業をしているのか見直し、画面の位置や角度を調節してみましょう。椅子の高さ調整だけでは画面の上端を眼の高さまでにできない方は、市販のノートパソコンスタンドを使う方法もあります。眼の疲れは、身体全体の疲れにもつながります。早めに改善するようにしましょう。

 

2.照明やモニターの明るさを調節する

照明が眩しすぎて眼がチカチカしたり、照明が眼に入って眩しかったりすると、眼精疲労につながります。照明の位置や明るさが、ご自身にとって快適か見直してみましょう。また、照明の明るさに合わせてパソコン画面の明るさ(輝度)を調節することも大切です。パソコンによっては、周囲の明るさに合わせて自動的に輝度が調節される機能がある場合もありますので確認してみましょう。なお、ブルーライトが気になる方は、専用のメガネやパソコン用のフィルムの使用を検討してみるのも良いかもしれません。

 

3.周辺機器の導入を検討する

ノートパソコンについているタッチパッドは、とても便利な機能ですが、長時間のパソコン作業では指が疲れるという方もいるかもしれません。ご自身の手に合ったサイズや必要な機能を備えたマウスの購入を検討してみても良いでしょう。また、タブレットで仕事をしている方も、外付けのキーボードを使うことで疲れを軽減できることがあります。

 

4.適度な休憩を挟む

厚生労働省が発表したガイドライン(※)では、1時間以内を1サイクルとして作業休止をすること、サイクル中も1、2回の小休止を挟むことが推奨されています。部屋の中を歩いたり、昼休みの時間を使って軽く体操やストレッチをしたりすると、リフレッシュ効果や疲れを取りやすくなります。

 

厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」より

 

 

まとめ

 

在宅ワーク・テレワークでは、椅子を変えることで身体の疲れを軽減できることがあります。今回ご紹介した椅子に長時間座っているときの疲れやすさの原因と、在宅ワーク・テレワークに適した椅子選びのポイントを抑えて、ご自身の仕事内容や環境、体型などにぴったりの椅子を選んでみましょう。また、椅子以外にもパソコンや照明、休憩の撮り方などの工夫も合わせて行うことをおすすめします。