
在宅ワーク・テレワークが続くなか、仕事用の椅子を新しく購入するのか、それとも今使っている椅子を使い続けるのか…お悩みの方もいらっしゃいますよね。今回は、そんな方のヒントになるような在宅ワーク・テレワークに適した椅子の選び方、注意点についてご紹介したいと思います。
快適な在宅ワークは「椅子」が重要!
コロナ禍で定着してきた在宅ワーク・テレワーク。国土交通省の調査結果では、「これからもテレワークを実施したい」と考える人が80%を超えています。一方、自宅でのテレワークの課題について、「仕事をする部屋等の環境が十分でなく不便だった」と答えた方が約35%という結果も出ています。
この「仕事をする環境」に含まれると考えられるものの一つが、椅子です。ダイニングチェアに座って在宅ワークをしていると、ちょっと疲れるな…。ローテーブルに向かって、ソファに座りながら仕事をするのは、腰が痛くなってもう限界!そんな声が聞こえてくる今。快適に在宅ワーク・リモートワークを行うためには、専用の椅子選びが重要になります。
これまでオフィス勤務が中心だったという方は、在宅ワーク・リモートワーク用の椅子を選ぶのは初めてかもしれませんね。まずは、ダイニングチェアとの違いや、話題のゲーミングチェアとの違いについて解説します。
国土交通省「テレワーク人口実態調査」より
ダイニングチェアとオフィスチェアの違い
ダイニングチェアを使って、在宅ワーク・テレワークをしている方もいらっしゃいますよね。ダイニングチェアとは、その言葉どおり食事をするときに座る椅子です。ダイニングテーブルとセットで購入された方も多いでしょう。
最近はさまざまなタイプのものが出てきていますが、背もたれがあり、素材は全体が木製のものや、座面が汚れを拭きやすいビニール素材のもの、プラスチック製のものがよく見られます。それぞれに座り心地が工夫されていますが、オフィスチェアのように長時間座ってパソコン作業や事務仕事をすることを一番の用途と考えられてつくられているわけではありません。オフィスチェアが備えているような、さまざまな調節機能やキャスターがついていないものが一般的です。
オフィスチェアとゲーミングチェアの違い
最近では、「ゲーミングチェアが在宅ワークに適している」、そんな評判も聞かれるようになりました。ゲーミングチェアとは、長時間ゲームをプレーする人のためにつくられた椅子です。eスポーツ大会などで、プロ選手がゲーミングチェアに包み込まれるような体勢でプレーしている姿を見たことがあるかもしれませんね。
ゲーミングチェアは、バケットシートという座る人を包み込むような形状、最大180°倒れるリクライニング機能、肘掛けの細かい位置調節機能などの特徴があり、長時間ゲームプレイをしても疲れにくい工夫がされた高機能モデルが多く発売されています。もちろん、ゲームプレイを一番の用途としてつくられており、机に向かって仕事をする姿勢に合わせてつくられたオフィスチェアとは異なります。ただ、最近では在宅ワーク・テレワークにも使いやすい、やや小型のものやスッキリとしたデザインのゲーミングチェアも出てきています。
在宅ワーク・テレワーク向きの椅子選びのポイント
それでは、在宅ワーク・テレワークにはどのような椅子が向いているのでしょうか。選ぶ際のポイントについて一つずつ見てみましょう。
1.正しい姿勢を維持できるか
在宅ワーク・テレワーク用の椅子を選ぶなら、正しい姿勢を保ちやすくする調節機能に注目しましょう。正しい姿勢とは、椅子に深く腰をかけて骨盤を起こし、背筋を伸ばして前屈みにならない状態のことを言います。椅子のサポート機能としては、高さや角度調節が可能な頭を委ねられるヘッドレスト、高さや前後に位置を調整できる肘掛け、座面の奥行調整機能、リクライニング機能などが代表的です。最新の研究や人間工学に基づいて開発された椅子もありますので、チェックしてみてください。
2.座面は長時間座ることを意識したつくりになっているか
ダイニングチェアに長時間座って仕事をしていて、木製やプラスチック製の堅い座面でお尻が痛くなった経験のある方もいらっしゃるかもしれません。逆に柔らかいソファに座っていて、沈みこみすぎて腰のあたりが気になることもあるでしょう。在宅ワーク・テレワーク用の椅子は、座面のクッションが工夫されています。厚さや柔らかさも、お好みに合わせて選べるようさまざまなタイプがあります。また、座面にメッシュ素材が使われていて、暑い日も熱がこもりにくい通気性を高めたものもあります。
3.腰や背骨を意識したつくりになっているか
長時間座っていると、腰や背中に痛みを感じることがありますよね。在宅ワーク・テレワーク用の椅子は、主に2つの機能で座る方をサポートします。まず、背のリクライニング機能です。高機能モデルでは、体重感応式シンクロロッキングと言って、座ったときの体重を感知して自動的にリクライニング強度が調整されるものもあります。次に、腰を支えるランバーサポートです。椅子の背の部分についているパーツが、腰を支えて伸ばしやすくしてくれます。座ったときの腰の位置に合わせて、高さ調整が可能なタイプもあります。
4.自分の体形・体格や座り方に合っているか
お子さんが使う学習用椅子をのぞくと、衣服などのように身長や体形・体格で使う人を明確に分けている椅子はあまり見かけませんよね。購入する際は、座面の横幅・奥行や、背もたれの高さなどを確認するようにしましょう。背もたれは、背が低い順にローバック、ミドルバック、ハイバックに大きく分けられます。長時間働く方には、体重を背もたれに預けられるハイバックの椅子が人気です。
また、ノートパソコンなのかデスクトップパソコンなのか、パソコン作業が多いのか、書いたり電話をしたりすることが多いのか、など仕事内容でも座り方が異なります。自分がどのような座り方をして仕事をしているのか、そのためにどのような機能が必要なのかを考えてから選ぶと良いでしょう。椅子の背に体重を預けてリラックスしながら仕事をしたい方は、リクライニング機能に注目して選ぶのがおすすめです。
5.仕事をするスペースに収まるか
在宅ワーク・リモートワークの場合、仕事をするスペースが限られていることが多いと思います。また、使用する机もオフィスで使用していたものより小さいかもしれません。あらかじめ仕事をするスペースや机の大きさを測り、椅子をひいて座ったり、椅子を机に収めたりするときに問題のないサイズの椅子を選びましょう。一般的にリクライニング機能を重視したハイバックタイプの椅子は、大型になる傾向があります。ローバックやミドルバックは、比較的小型のものが多く、狭いスペースに置いても圧迫感が少ないと好評です。なお、これから在宅ワーク・テレワークのスペースを考える方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
在宅ワーク・テレワークの部屋づくり、捗るレイアウトのポイントは?
6.机の高さと合っているか、調整できるか
1でご説明した正しい姿勢を維持するためには、机の高さと椅子の高さのバランスが取れていることが大切です。机は高さを調整することが難しいことが多いため、椅子は調整できるものを選びましょう。なお、肘掛けを使う場合は、肘掛けをデスクの高さと同じになるように調整できるものを選びましょう。腕や肩の疲れを軽減しやすくなります。
在宅ワーク・テレワークにおすすめの椅子
在宅ワーク・テレワーク用の椅子選び方のポイントをお伝えしたところで、イトーキが自信を持っておすすめする椅子をご紹介します!
画期的な座り心地とデザイン性!【バーテブラ03】
vertebra03(バーテブラゼロサン)は、プロダクトデザイナーの柴田文江氏を迎えて生み出したワーク用の椅子です。背と座面が自然と動き、どんな姿勢でも座る人の身体に優しくフィット。人間工学に裏付けされた画期的な座り心地で高い評価を得てきたVertebraシリーズとして、快適性を実現する先進のメカニズムを採用しています。自宅のインテリアにも馴染みやすいデザインにも注目です。
高級感とカラー展開が嬉しい!【レヴィチェア】
シンプルなフォルムで、豊富な張地とカラー展開が人気のleviチェア(レヴィチェア)シリーズ。在宅ワーク・テレワーク用に自分の好みに合った1脚を選ぶ楽しさがあります。調整機能がなくても優しい座り心地が得られ、アルミフレームとアームレストの高級感、背もたれと座面のクッション性も好評です。「2019年度グッドデザイン賞(日本)」や、アメリカ、ドイツのアワードでも受賞しています。
機能充実&独創的なデザイン!【サリダ YL9】
在宅ワーク・テレワーク用の椅子として選ばれているSALIDA(サリダ)シリーズ。なかでも人気なのがYL9です。操作不要な体重感応式シンクロロッキング機能や、上下の首振り・高さ調節も可能なヘッドレスト、9段階で調整ができる肘掛けも搭載。座面の奥行調整も可能です。背もたれの部分に強靭さと通気性を備えたエラストマー素材を使用した、独創的なデザインが好評です。
家具と馴染むニュアンスカラーが新しい!【サリダ ワントーン】
SALIDA(シリーズ)の新作、SALIDA onetone(サリダ ワントーン)チェア。最大のポイントは、「家のインテリアに馴染む」をコンセプトに、自然からインスピレーションを得たニュアンスカラーで全体を1色に統一していること。コロンとしたかわいらしいフォルムと、体のフィット感があり各種調整もできるので、在宅ワーク・テレワーク用の椅子としても安心です。
テレワーク用の椅子に新しい選択肢を「家のインテリアに馴染む」SALIDA onetoneチェア
実際に使ってます!在宅ワーク中のリアルな声
実際に在宅ワーク(テレワーク)中の椅子の活用事例をご紹介します。在宅ワーク(テレワーク)中の椅子の選び方を具体的にイメージしたい方はぜひ参考にしてみてください。
レヴィチェアと学習机の有効活用
自分に合った椅子を選ぶことと合わせて、椅子に合う「机」を選ぶことも重要です。夫婦揃って在宅ワークをしている方など、限られたスペースの中で在宅ワークを行う方はコンパクトな学習机と合わせてみてもいいかもしれません。机と椅子の相性も、在宅ワークの環境を整えるための一つの基準にしてみてはいかがでしょうか。
昔ながらの学習机&本革仕様のレヴィチェアで、コンパクトかつ快適なワークスペースが完成
バーテブラ03で集中できる環境を作る
在宅ワークをしやすくするには、椅子選びだけでなく、集中できる環境を作ることも重要です。例えばBGMなどもスピーカーなどを用意して居心地の良い空間を作ることで、集中して働くための基盤が作れるでしょう。自分にフィットした椅子と掛け合わせることで、より良い在宅ワーク環境を実現してください。
キーワードは「音」と「椅子」。久しぶりにアンプをつなぎました
まとめ
在宅ワーク・テレワークは、長時間ご自宅で椅子に座ることになります。一時的であればダイニングチェアと兼用でも問題を感じないかもしれませんが、在宅ワーク・テレワークが続くようであれば仕事専用の椅子を選ぶことで、快適に働くことができます。正しい姿勢を維持できるさまざまな調節機能を持ち、ご自宅で使用しやすい大きさやデザインの椅子がありますので、ご自身に合った椅子を見つけてくださいね。