「働く」と「暮らす」が近づいた今、選びたい椅子って?

生活の中に、かつてないほど仕事がなじんできた今。自宅で仕事をするということは、ワークスペースと生活空間をシームレスに行き来するということ。

でも、仕事をするときに座る椅子って、だいたい「どっちか」じゃないですか? 生活空間の椅子、たとえばダイニングチェアを仕事にも使うか、生活空間の中にちょっと無理やり気味でオフィスチェアを使ってしまうか。書斎など、完全に部屋を分けられる場合はいいけれど、そうでない場合のほうがきっと多いですよね。本当の意味で「どっちにも使える」椅子って、どこかにないのかな……。

 

じつは、そんなことを真剣に考え抜いて、答えを出したチームがあります。

 

 

 

「働く」と「暮らす」を軽々と飛び越えるワークチェア

「働く」シーンと「暮らす」シーン、どちらにもしっくりとなじむ「バーテブラ03」

 

このプロジェクトは、日本を代表するプロダクトデザイナー、柴田文江さんと、イトーキのデザイナーのコラボレーションで始まりました。このプロジェクトで着目した商品は「Vertebra(バーテブラ)」。もとは1981年に発売された、イトーキの中でもっとも長い歴史を持つフラッグシップモデルです。

「バーテブラ」とは、ラテン語で「脊椎」のこと。その名の通り、人間工学と生体力学の粋が詰まったこのチェアは、当時まだビニール張りが主流だった日本のオフィスチェアに「快適性」と「デザイン性」という新しい風を吹き込みました。

ただ、長い歴史を持つからこそ、現代の働き方にマッチできないというジレンマがありました。そこで、ロングセラー商品であるバーテブラを「今」らしくリデザインする、というプランが生まれたのです。

プロジェクトに招聘した外部デザイナーである柴田さんは、この着眼点を「とても面白い」と感じてくださったそう。でも、プロジェクトメンバーに会う前に見学に行った工場で、「みんなバーテブラへの愛がすごいから、うるさくて大変だよ」と脅かされた(!)といいます。

 

1981年に誕生した、初代バーテブラ。当時はこの先進性は画期的だった

 

プロジェクトに外部デザイナーとして参画くださった柴田文江さん

 

「ただ、プロジェクトを進めるうちに見えてきたのは、バーテブラのコアなファンが持っている『愛』は、カタチだけではなくて、『椅子としてのあり方』なんだと気づいたんです」と柴田さん。そんな本質的な「らしさ」に気づいてからは、プロジェクトはスムーズに動き始めたそう。

そんな中で、メンバー間のディスカッションで何度となく発された言葉が「生きるように働く」というキーワードでした。

そういったさまざまな価値観を大切に紡ぎながら、バーテブラの本質はそのままに新たに生まれ変わったのが、この「バーテブラ03」だったんです。

 

 

 

背もたれが、う、浮いてますけど…!

vertebra03のコンセプト画 ©Design Studio S

 

その最大の特徴は、この「浮いている」背もたれ。柴田さんの最初期のスケッチでは、非常に細い線で描写されていたそう。メンバーは「難しいことは難しいけど、すぐにNOとは言いたくない。このきれいな線を、なんとか生かしたい」と感じたといいます。

そうして完成した背もたれは、いわば叡智の結晶。なめらか、かつ自然な動きで姿勢に寄り添う、ほかにはない座り心地です。ナチュラルで軽やかなフォルムだからこそ、「あれ、どこが動いているかわからないけれど、なんだか心地いい」という仕上がり。この背もたれはただ浮いているだけではなく、体の動きに沿うために可能な限り開放した、という言葉がぴったりかもしれません。

ファブリックやカラーリングにもとことんこだわり、ボディカラーは4種、脚が3タイプ、ファブリックはなんと28種もセレクト可能。これなら、本当に自分らしい椅子を追求できそうですよね。

 

◇ ◇ ◇

 

このプロジェクトで当社メンバーと協働くださった柴田さんは、イトーキメンバーが前のめりで楽しく働いている姿に、衝撃を受けたといいます。組織としてスケール感のある仕事を手がけ、やりたいことを外部デザイナーと連携してつくる。それはもう、仕事でありつつももはや「自己実現」ですね、と柴田さん。まさに生きるように働く、という思いを、この椅子を通じて届けたいといいます。

 

こんな椅子なら、自宅で仕事する自分をもっと好きになれる気がしませんか?

自分のスタイルを探すように、多彩なバリエーションから「運命の1脚」をぜひ見つけてみてくださいね。

この記事で紹介した商品