
椅子を新しく購入するとき、重視したいポイントの一つが座り心地です。在宅ワーク・テレワーク用に、座り心地のいい椅子を新しく購入を検討したいという方も多いかもしれませんね。今回は、座り心地のいい椅子がほしいという方に向けて、そもそも座り心地のいい椅子とはどのような椅子なのか、座り心地のいい椅子を選ぶためのポイントは何か、など説明していきたいと思います。
「座り心地のいい椅子」を選ぶには?
はじめに、座り心地について考えてみましょう。言葉どおり、座ったときの気分や感覚のことです。「気分や感覚なんて、一人ひとり違うのでは?」と思う方もいるかもしれませんね。まさに、座り心地がいいと感じるかどうかは人によって異なります。今回は、ぜひ抑えておきたい、自分にとって「座り心地のいい椅子」を選ぶためのポイントをご紹介します。
シーン別に選ぶ、椅子の種類と特徴
一つ目の大切にしたいポイントは、「シーン別に選ぶ」です。どのようなとき、どのように使いたい椅子なのかで、椅子の選び方が変わってくるのです。ここでは、在宅ワーク・テレワークなどのデスクワークや勉強など集中して作業するシーン、ゆったりとくつろぐシーンに分けて、順番に見ていきましょう。
デスクワークや勉強など集中して作業する
デスクワークや勉強などで使用する場合、長時間座っていても疲れにくい形状であることや、机に向かって集中して作業するための正しい姿勢を維持しやすい工夫がされていることで、座り心地がいいと感じられます。
ゆったりとくつろぐ、リラックスする
一方、くつろぎたいオフの時間ではどうでしょうか。デスクワークや勉強などをするときの姿勢とは異なり、背中や頭を椅子に委ねたて身体の力を抜いて座りたいという方も多いのではないでしょうか。
作業のための「座り心地のいい椅子」の選び方
ここでは、デスクワークや勉強など集中して作業するための「座り心地のいい椅子」を選ぶ際に注目したい4点をご紹介します。近頃では、人に優しい技術や使いやすい機器、暮らしやすい環境をつくるために生まれた人間工学の考え方が反映された椅子もつくられるなど、進化し続けています。
1.長時間座ることを意識してつくられている
自分が1日に何時間ぐらい椅子に座っているか、考えてみたことはありますか。例えば、在宅ワーク・テレワークの場合、1日8時間以上座っているという方も多いのではないかと思います。さらに資格取得の勉強をしている方などは、10時間を超えることもあるかもしれません。このように、長時間のデスクワークや勉強に適した椅子は、長い時間、座り作業をする方の姿勢や身体の状態を考えて企画・設計されています
2.腰を支えてくれる
上記で長い時間、座り作業する方のことを考えて企画・設計されていると説明しましたが、代表的なのが腰周りのサポートです。腰の周りを包み込むようなバケットシート形状のものや、腰のS字カーブを自然に保ちやすいようにするランバーサポートがついたモデルなどがあります。仕事や勉強をする方にありがちな腰の疲れ、痛みの緩和につながると考えられます。例えば、在宅ワーク・テレワークにダイニングチェアを使っていてこのようなお悩みのある方は、早めに専用の椅子を検討することをおすすめします。
3.背筋が伸びるつくりになっている
集中してデスクワークや勉強をしていると、背中に疲れを感じることはありませんか。気づかないうちに、パソコン画面を覗き込むような前屈みの姿勢になり、猫背になってしまっている可能性が考えられます。仕事や勉強をする方向けの椅子には、深く腰をかけることで背筋が伸び、正しい姿勢を保ちやすいよう設計されているものが多くあります。
4.座った状態で足が床につく
あまり意識したことがない方が多いかもしれませんが、座った状態で足の裏全体を床つけると、正しい姿勢を保ちやすくなり、座り心地のよさにつながります。仕事や勉強をする方向けの椅子の場合、体格・体型に合わせて座面の高さや、奥行きの調節ができるものが多くありますので、しっかり足の裏全体を床全体につけることができます。
なお、パソコンなどのデスクワークをする場合、厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(※1)では、床からの座面の高さの調整範囲は、37㎝〜43㎝程度の間で調整できることが望ましいとされています。
(※1)厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」
くつろぐための「座り心地のいい椅子」の選び方
それでは、くつろぐための「座り心地のいい椅子」はどのように選べばいいのでしょうか。作業用との違いを意識しながら、ここでは4点について解説していきます。
リラックスした姿勢に合う
リラックスして音楽を聴いたりスマホで動画を見たりしているときの姿勢は、デスクワークや勉強をしているときと違って後傾の姿勢を取りたいという方が多いのではないでしょうか。椅子の背の高さは、低い方からローバック、ミドルバック、ハイバックとあり、リラックスした姿勢には背中全体を預けられるハイバックタイプがおすすめです。
また、リクライニング機能も重視すると良いでしょう。高機能モデルでは、座るだけで自動的にリクライニングの強度が調整される体重感応式シンクロロッキングが採用されているものもあります。そのほか、180度近くまで倒して横になれるタイプのものもあります。
素材の肌触りがいい
衣服や寝具と同じように、椅子にもさまざまな素材のものがあります。特に座り心地には、背もたれや座面に使われている張地の素材が重要になります。自分に合ったものや好きなものを選ぶことで、よりリラックスできるようになり、座り心地がアップするでしょう。ここでは、主な素材についてご紹介しますので参考にしてみてください。
・メッシュ張り・・・背もたれや座面にメッシュ素材(ポリエステルなど)が使用されている椅子は、通気性がよく長時間座る方に人気です。
・布張り・・ウールやアクリル、ナイロンなどさまざまな種類があります。ソファーに採用されているような、肌触りを重視した“ファブリックタイプ”と呼ばれるものは、温かみが感じれ、リビングや寝室のインテリアにも合わせて色味を選びたい方に人気です。
・本革・・・見た目の上質感や重厚感から、人気の素材です。柔らかい革が使われている椅子では、身体を包み込まれているような感覚が得られます。革の色味によって、部屋の印象が大きく変わります。
・合成皮革・・・ビニールレザー、PVC(ポリビニールクロライド)、P U(ポリウレタン樹脂)などがあります。耐水性に優れているため、掃除などのメンテナンスにも適しています。また、除菌などをこまめにしたい方は、耐アルコール加工を施してあるものを選ぶと安心です。
ひじ掛け(アームレスト)がある
会社のワーキングチェアでもお馴染みの、ひじ掛け(アームレスト)。実は、リラックスして座るには大事なツールになっています。肘を肘掛けに置くことで、腕や肩の疲れを和らげることができるため、リラックス効果が高まります。オプションでつけられる椅子もあるので、スペースや費用などに問題がなければ検討してみることをおすすめします。
作業とリラックスタイム、両方におすすめの椅子はないの?
ここまで、作業用とリラックスタイム用に分けて、座り心地のいい椅子の選び方のポイントを説明してきました。でも、「デスクワークの合間にリラックスしたい」「どちらのシーンでも使いたいから、一つの椅子で両方兼ね備えているものがほしい」という声が聞こえてきそうですね。実際に、二つ椅子を購入するというのは費用的にはもちろん、置き場所的にも難しいという方もいるでしょう。
ここ数年、在宅ワーク・テレワークの拡がりや、ゲームを楽しむ人が増えたことにより、デスクワークや勉強にも、ゲームや動画を見たりするときにも適した椅子が多く登場しています。今回ご紹介した、作業用とリラックスタイム用の選び方のポイントについて確認しながら、両方に当てはまる椅子を選んでみると良いでしょう。
座り心地が抜群!おすすめの椅子
それでは、座り心地のいい椅子がほしい方のために、イトーキが自信を持っておすすめする椅子をピックアップしました。どちらも、頭までしっかり支えられて、座面もホールド感がある椅子です。ぜひ、在宅ワーク・テレワークなどの作業用や、リラックス用の椅子を選ぶための参考にしていただけたら嬉しいです!
仕事も遊びもOK!包み込まれるような座り心地!【クロスフォーカスチェア】
X FOCUS CHAIR(クロスフォーカスチェア)は、在宅ワーク・テレワークなどの仕事の時間、映画鑑賞やゲームをする遊びの時間、インテリアに溶け込むスタイルと、一つの空間でクロスする3つの要素にフォーカスした椅子です。ヘッドレストと一体になって上半身を包み込むバケットシート形状で、まさに、仕事用・リラックス用のどちらにも使える椅子としておすすめです。ファブリック生地を採用し、ランバーサポートとピローが身体にフィットします。135度のリクライニング機能にも注目です。
オン・オフで長時間座っていても疲れにくい工夫が満載!【アクトチェア(ヘッドレスト付)】
Actチェア(アクトチェア)は、正しい姿勢を保つことで、長時間座っていても疲れにくい座り心地を実現した椅子です。ピポット構造という座る人の肩の回転に合わせてしなやかに回転する背の部分の工夫や、座った状態で奥行調節できる座面、ワンアクションで自在に動かすことができる肘掛けなど、身体にかかる負担や疲労を緩和するために必要な機能を備えています。ハイバックタイプのため、リラックスしたい方にもおすすめです。背は、メッシュ張りや布張りから選びます。
まとめ
今回は、「座り心地のいい椅子」とはどういったものなのか、自分に合った椅子を選ぶためのポイントについて解説しました。デスクワークや勉強をするシーン、リラックスするシーンでは、座り心地がいいと感じるポイントが異なります。コロナ禍で在宅ワーク・テレワークをする人が増えたこともあり、両方のシーンで活用できる椅子も登場しています。今使っている椅子に違和感や背中や腰などに疲れやすさを感じている方は、早めに購入を検討することをおすすめします。今回ご紹介したポイントを踏まえて、自分にとって「座り心地のいい椅子」を選んでみてくださいね。